太田記念美術館 葛飾応為「吉原格子先之図」-肉筆画の魅力 へ行ってきました。
(引用:太田記念美術館, 2023.11.12閲覧)
用事が終わった後、一度行ってみたかった「Commons Cafe」でランチ。
おいしかったです。
ハンバーガーの中にはちゃんとハンバーグですッと主張している大きな肉が入っていました。
でも、モスの方が好みかもしれない・・・スイマセン。お値段が結構したのよ・・・。
なお、昨日の文学フリマの前日に行ったので、今日は疲れています・・・。
2日連続はしんどい。
原宿、表参道は外国人と若者でごった返し(平日なのに)。
やってきました、太田記念美術館。
明治神宮に近いため、もちろん外国人もたくさん来場していました。
おうちみたいな感じ。
個人(五代太田清蔵氏)のコレクションを展示保管しているので、いいかもしれない。
それにしても個人の浮世絵コレクションで約12,000点、現在15,000点て。すごくない??
写真撮影は不可でした。
葛飾応為(かつしかおうい)と言えば、皆様ご存じ葛飾北斎の娘です。
世界で十数点しか作品が確認されておらず、今回の作品はとても貴重なものです。
応為だけだと1点になるので、他の巨匠たちの絵も飾っていました。
今回すごいのは、すべて肉筆画、というところです。
浮世絵は、錦絵などの摺絵(版画)と肉筆画があり、肉筆画は直接絵が描かれている一点ものです。
摺絵は大衆が買えましたが、肉筆画はお金持ちがオーダーしたものが多いため、高価なものでした。
今もそうですよね。
マンガや雑誌は買うことができますが、1枚の大きな原画となると、高価です。
今回購入&いただいたもの
フライヤー。
この絵をはじめて新聞で見たときは、きっと大きいのだろうなと思っていました。
具体的にいうと、新聞2面くらい(新聞紙として1枚)あると思っていました。
でも、けっこう小さかったです。
26.3cm×39.8cmだそうで、B4よりちょっと大きいくらい。
応為は女性ということもあってか、ほとんど北斎の絵を手伝っていたようなんですよね。
まるまる描いて、サインだけ北斎にしてたこともあるらしい。
その方が売れるから。
あんまり気にしなかったんじゃないかな、と思います。
絵さえ描ければいいし、高く売れるに越したことはない、という感じ。
応為が北斎と大きく違うのは、陰影かなと思います。
北斎がマンガ的で2次元に対し、応為は立体的、3Dみたいな。
どうもこの絵、オランダの依頼といううわさもあり、西洋的な技術を取り入れたのかもしれません。
たぶん北斎も3Dかけたと思いますが、興味なかったんだと思います。
そのころ人生後半または晩年で、自分の描きたいものを描いてた感じですし。
応為は美人画を得意としていましたが、この絵は顔が小さくてよく分かりません。
でも、遊郭の楽しそうな雰囲気がよく出ていますね。
吉原は男性限定のテーマパークみたいなもので、お店に入らなくてもとても楽しいところでした。
ネズミのランドみたいな(^^;
それにしても、デジタルはもちろん鉛筆もなかったのにどうやって描いたんですかね。
おそらく色はあまり重ねられないと思うんですよ。
油絵ではないので。
北斎は全体の勢い、応為は緻密さが特徴かなと勝手に思っています。
購入した絵ハガキ。
見た絵が買えるのはうれしいです。
ありがとうございます。
左がお父さん北斎の絵「羅漢図」です。
応為の絵と並んで飾ってました。
この絵は墨がいい。
つや消しの墨で、もくもく感がよく出ています。
あと、北斎の北斎らしいところは、しっかり描くところと抜いて描くところのバランスが絶妙なところです。
藁は必要ないところは薄く、阿羅漢の足のあたり、影になるとこはしっかり描いています。
また、阿羅漢の靴?がくっきりはっきり描かれています。
なぜかは分かりませんが、スニーカーみたいで、阿羅漢スニーカー作ったら売れそうです。
今回の北斎と応為、どっちがよかったと言われたら。
申し訳ないけど、北斎を選びます。
なぜかというと、北斎の方が大きいのですよ、絵のサイズが。
迫力があります。
いやもう、ずるいですよねwww
「吉原格子先之図」が小さすぎるのですよ。
同じくらいの大きさなら、選べないですねえ。
逆に言うと、応為の技術は北斎に並んでいると言えます。
この2点にならび、喜多川歌麿「美人読玉章」も展示されてました。
さすが歌麿、美しい。
2階もあり、意外にたくさんの絵が飾られていました。
小林清親もありました。明治の浮世絵師でかなり洋風。
2階には奥の覗きケースにも絵巻がありますので、お見逃しのないよう。
ところで、北斎の「源氏物語図」が展示されていますが。
わたしの個人的な印象ですが、これ、応為が描いたのでは?と疑っています(;'∀')
北斎にしては、美しすぎる気がするのですよ。
特に光源氏が。
でも、研究されているはずなんで、きっと北斎が描いたんでしょう。
他にもたくさん作品がありますが。
控えめに言って、すべて見所です( ー`дー´)キリッ
当日追記: 忘れてました!
掛け軸の表装も作品の一部です。
西洋絵画に比べ、小さくて色が薄い浮世絵ですが、絵にあった表装のおかけで、すごく映えるようになってます。
ぜひ!どの絵にどんな表装がされてるか、見てください。
けっこうリンクしてますよ!
そして柄×柄を合わせてるのになぜかうまくなじんでるのがすごい。
葛飾応為のガイドブック。
北斎ならいくらでも本は出てますが、応為の本はほぼないです。
応為ファンなら即買いでしょう。
1000円。でもペラいです。
左:次回はなんと!浮世絵の見方だそうで。
これはまた行かねば!!
そして、お?と興味を引かれたのが右。
自分の絵が浮世絵になるそうです。
ただ、自分がすでに描いた絵ではなく、絵師(最近のネットなどの絵師ではなく、伝統的な絵師)になって、彫師、摺師と相談しながら作っていくようです。
これからプロとして活躍したい方にはいいのではないでしょうか。
これまでに作成したポートフォリオでオンライン応募するようです。
2023.12.25まで。
地下にはお手洗いがあり、手ぬぐい屋さんもありました。
手ぬぐい屋さんはお客さんは外国人だけでした。
隠れたお土産スポット?
まあまあのお値段ですが、おしゃれでセンスのいい絵柄を売っていました。
伝統的ながらもなんだかおしゃれ。
おすすめです。
ではではご覧いただきありがとうございました。